サンダー・ドラゴンは手札から捨てたり除外することでサーチなどの効果を発揮するモンスターを使った融合テーマです。おそらく古のサンダー・ドラゴンが手札から捨てることでサンダー・ドラゴンをサーチして双頭の雷龍の融合に繋げたり、肥やした墓地を利用してカオス・ソルジャー -開闢の使者-などのモンスターを展開する動きをしていたことが由来になっています。
現代ではサンダー・ドラゴン融合モンスターは出しやすい割に強力な効果をもっているのが魅力で、環境トップとは言わないまでも上位に食い込む実力のあるテーマとなっています。
強力な融合モンスター
サンダー・ドラゴン融合モンスターは通常の融合やテーマ専用の融合魔法カード雷龍融合でも特殊召喚できますが、それとは別にEXデッキから直接特殊召喚できる別の特殊召喚方法もあります。こちらは条件が緩く、特に超雷龍-サンダー・ドラゴンはかなり気軽に強力なロック効果をもった上級モンスターを展開できるので、初動はこれを立てるのがこのテーマの重要なルートになります。
超雷龍-サンダー・ドラゴン
超雷龍-サンダー・ドラゴンは、手札で雷族モンスターが効果を発動したターンに場の雷族モンスターをリリースすることで特殊召喚できる融合モンスターです。もちろん、雷龍融合などをつかって普通に融合召喚することもできます。
魅力的なのはその永続効果で、場に存在する限り相手のドロー以外でのデッキからカードを手札に加える一切の行為を禁止します。現代遊戯王ではまず初動札をつかってキーカードをサーチして展開していくテーマが多く、これ一枚で機能停止に陥るようなデッキも少ないない強力な制圧効果です。墓地の雷族を除外して破壊を免れる破壊耐性をもっており場持ちよく相手のサーチを封じ続けることができます。
雷神龍-サンダー・ドラゴン
雷神龍-サンダー・ドラゴンは、手札と場の雷族融合モンスターを除外することで特殊召喚できる融合モンスターで、手札の雷族モンスター効果の発動に反応して場のカードを破壊できる効果を持っています。単純に継続的に除去でアドバンテージを稼ぐこともできますし、雷電龍-サンダー・ドラゴンや雷源龍-サンダー・ドラゴンといった相手ターンにも手札から効果を発動できる雷族モンスターを活用すれば相手の動きに合わせてカードを破壊して妨害につなげることもできます。
墓地のカードを2枚除外することで破壊を免れることができるので、再利用しない魔法カードなどを使えば実質ノーコストで強力なモンスターを場に残すことができます。
サンダー・ドラゴンモンスター
メインデッキに投入できるサンダー・ドラゴンモンスターは若干の違いはあるものの
- 手札から捨てることで発動できる効果
- 除外されるかフィールドから墓地に行くかで発動する効果
の2つを持っています。
手札から捨てて発動 | 除外・墓地送りで効果発動 | |
---|---|---|
サンダー・ドラゴン | 同名カードをサーチ | なし |
雷源龍-サンダー・ドラゴン | 雷族の攻撃力を500アップ | 同名カードをサーチ |
雷電龍-サンダー・ドラゴン | 同名カードをサーチ | 同名以外のサンダー・ドラゴンをサーチ |
雷鳥龍-サンダー・ドラゴン | サンダー・ドラゴンモンスターを蘇生・帰還 | 手札入れ替え |
雷獣龍-サンダー・ドラゴン | サンダー・ドラゴンカードを回収 | デッキからサンダー・ドラゴンをリクルート |
手札から発動する効果は超雷龍-サンダー・ドラゴンの召喚条件を満たしたり雷神龍-サンダー・ドラゴンの破壊効果の発動条件になったりと、テーマデッキでの融合モンスターと重要なシナジーを持っています。特に手札から捨てることで発動できる効果の、雷神龍-サンダー・ドラゴンとのコンボで特質すべき点をあげると
- サンダー・ドラゴン:1ターンに何度でも使用できる(名称ターン1がない)
- 雷電龍-サンダー・ドラゴン:相手ターンにも使用できる
- 雷源龍-サンダー・ドラゴン:相手ターンにも使用できる
という特徴があり、相手ターンに相手の場を荒らしたり、何度も効果を使って複数枚カードを破壊するなどの運用も可能です。
雷龍融合
雷龍融合は雷族専用の融合魔法で、場・墓地の素材をデッキに戻すことで融合召喚することができます。サンダー・ドラゴンカードとしても扱われるので、雷電龍-サンダー・ドラゴンの除外された時の効果でデッキから手札に呼び込むことも可能です。また、素材がデッキに戻るのでサンダー・ドラゴンモンスター共通のデッキからサーチする効果が再び使えるようになります。
サーチ&手札増強
闇の誘惑
闇の誘惑はデッキからカードを2枚ドローした後に手札の闇属性モンスターを除外する強力な手札交換カードです。
サンダー・ドラゴンモンスターの中には雷電龍-サンダー・ドラゴンや雷獣龍-サンダー・ドラゴンといった闇属性モンスターも多く、しかも除外されたときに効果を発動できるものもあるため手札交換を超えて一気に手札を増やすことができます。
封印の黄金櫃
封印の黄金櫃はデッキからカードを除外してそのカードを2ターン後に手札に加える万能サーチカードですが、サンダー・ドラゴンでは雷電龍-サンダー・ドラゴンを除外してサンダー・ドラゴンカードをサーチする手段として活躍します。
孤高除獣
孤高除獣は召喚時に手札のモンスターを除外し、さらに同じ種族のモンスターをデッキから除外する効果をもった下級モンスターです。手札やデッキから雷神龍-サンダー・ドラゴンや雷電龍-サンダー・ドラゴンを除外して、それぞれの除外時の効果で一気に手札を増強することができます。
また、破壊された時には除外されているモンスターを回収できるので、再びサンダー・ドラゴンの展開に繋げることもできます。
ネメシス・コリドー
ネメシス・コリドーは除外されているモンスターをデッキに戻すことで手札から特殊召喚できる雷族モンスターです。この特殊召喚効果は手札で発動するため、超雷龍-サンダー・ドラゴンの特殊召喚条件である「手札で雷族モンスターの効果を発動」と「雷族リリース要因を場に用意」の2つをこのカード1枚で満たすことができます。
また、除外されている雷族をデッキに戻せばデッキからカードを手札に加えるサンダー・ドラゴンモンスターの効果を存分に引き出すのにも役立ちます。
出張パーツとしてのサンダー・ドラゴン
プランキッズ
プランキッズはリンク召喚と融合召喚を多様するテーマで、素材になると別のプランキッズモンスターをデッキから特殊召喚できる共通効果を活かして息切れしない展開を行えるのが特徴です。このコンセプト自体にサンダー・ドラゴンとの直接的な関係はありませんが、2テーマ間の細かなシナジーが多く併せて採用することでお互いのテーマの動きを存分に活用できるようになります。
- プランキッズ・ロックの除外による手札交換で手札を一気に増やせる
プランキッズ・ロックはプランキッズの融合・リンク素材になることで手札を1枚除外して1枚ドローする手札交換効果を持っています。ここで、除外されることで効果を発動するサンダー・ドラゴンモンスターをコストにすることで、手札交換と追加の効果の両方でアドバンテージを稼ぐことができます。
- 雷龍融合でプランキッズ・ハウスバトラーを融合召喚できる
雷龍融合はサンダー・ドラゴンカードではありますが、融合召喚できるのはサンダー・ドラゴンに限らず雷族モンスターであれば何でも融合召喚できます。プランキッズの切り札プランキッズ・ハウスバトラーも雷族モンスターで、墓地に融合素材がたまるプランキッズであれば難なくプランキッズ・ハウスバトラーを融合召喚できるようになります。
墓地・除外にあるプランキッズも同時にデッキに戻るためプランキッズの次の展開にもつながります。
また墓地の雷龍融合を除外すればプランキッズ・パルスをサーチすることもできます。プランキッズは1枚初動なのでこれだけでプランキッズ展開をはじめることができます。
- 圧倒的な展開力で捕食植物ヴェルテ・アナコンダを出せる
捕食植物ヴェルテ・アナコンダはデッキから融合カードを墓地に送って融合召喚できる強力なリンクモンスターで、雷龍融合をデッキから発動できる点はかなり優秀ですが、リンク召喚には2体の効果モンスターを使用します。決して高いハードルではありませんが、上級モンスターが多くモンスターを並べるような展開をしないサンダー・ドラゴンではコストに見合った活躍をしてくれません。
そこで展開力のあるプランキッズで捕食植物ヴェルテ・アナコンダを呼び出すようにすれば比較的安いコストで、状況に応じてプランキッズ・ハウスバトラーやサンダー・ドラゴン融合モンスターを出しわけることができます。
ネメシス・コリドー活用型
ネメシス・コリドーを使って1枚で超雷龍-サンダー・ドラゴンの召喚条件を満たすコンボは必要なコンボカードがほとんどないため様々なテーマデッキに出張して採用することができます。
安定して除外カードがあるようなデッキであれば、デッキに数枚のネメシス・コリドーを入れてEXデッキに超雷龍-サンダー・ドラゴンを1枚さしておくだけで、たまたまネメシス・コリドーが手札にこれば即座に相手のサーチを妨害する強力な効果を持った上級モンスターに簡単にアクセスできます。
スピードロイドや電脳堺といったテーマでは採用を検討できます。