ウィッチクラフトは魔法使い族テーマで、墓地にあるとエンドフェイズに手札に戻る魔法カードと、手札の魔法カードをコストにする強力な制圧効果をもつ上級魔法使い族モンスターを組み合わせてアドバンテージを稼いでいくのが主な戦い方になります。下級ウィッチクラフトは手札の魔法カードを捨ててリリースすることで上級ウィッチクラフトをデッキから特殊召喚する効果を共通で持っているので、複雑な展開ルートを覚えなくても簡単に制圧効果のある上級モンスターを展開することができます。
制圧場面を支えるウィッチクラフトカード
ウィッチクラフトマスター・ヴェール
ウィッチクラフトマスター・ヴェールは最上級ウィッチクラフトモンスターで、強力な妨害と戦闘補助効果をもっています。
- 手札の魔法カードを捨てて相手の表側表示で存在するモンスターの効果をすべて無効にするフリーチェーン効果
- 手札の魔法カードを見せた数×1000ポイントだけ魔法使い族の攻撃力・守備力をあげる効果
攻撃力が1000と低いものの守備力は高いので守備表示で置いておけば戦闘で除去されることはそうそうないでしょう。
ウィッチクラフト・ハイネ
ウィッチクラフト・ハイネは手札の魔法カードをコストに表側表示のカードを破壊するフリーチェーン効果を持っています。攻撃力がウィッチクラフトモンスターの中では高く、除去効果で妨害したりこのカードより攻撃力が高いモンスターも対応できるメインアタッカーとして活躍します。
ウィッチクラフトで戦う上で最初の目標は、このウィッチクラフトマスター・ヴェールとウィッチクラフト・ハイネの2体を場にそろえることで広範な状況に対応できるようにすることです。
ここにさらに手札誘発効果のあるウィッチクラフトゴーレム・アルルと破壊耐性を与えるウィッチクラフト・バイストリートを場にそろえることで制圧しながらゲームを有利に進めることが肝になります。
ウィッチクラフトゴーレム・アルル
ウィッチクラフトゴーレム・アルルはウィッチクラフトモンスターが攻撃・効果の対象になったときに手札から特殊召喚して相手のフィールドのカードをバウンスするか、自分の墓地のウィッチクラフトカードを回収する効果を持っています。ウィッチクラフト・ハイネで対応できない破壊耐性持ちのモンスターでも手札バウンスで除去したり、相手の攻撃を1テンポ遅らせられる点が優秀です。
また、相手のスタンバイフェイズに自身を手札に戻すので、繰り返し手札バウンスを活用することができます。相手の場に出した壊獣や溶岩魔神ラヴァ・ゴーレムを自分の手札に戻して繰り返しリリースで除去するという芸当も可能です。
ウィッチクラフト・バイストリート
ウィッチクラフト・バイストリートはウィッチクラフトモンスターの戦闘・効果破壊をそれぞれ一回ずつ防ぐ効果を持っている永続魔法カードです。ウィッチクラフト上級モンスターは、場に残っていれば毎ターン適用できますが破壊耐性が一切ないので場持ちを上げるウィッチクラフト・バイストリートは大変重宝します。
ウィッチクラフトの展開を支えるカード
下級ウィッチクラフト
下級ウィッチクラフトは、共通して手札の魔法カードと自身をコストにデッキからウィッチクラフトモンスターを特殊召喚する効果をもっているため、通常召喚してすぐにデッキから上級ウィッチクラフトに繋げることができます。この効果は相手ターンにも使えるフリーチェーン効果なのでエフェクト・ヴェーラーなどにチェーンして無効化効果を避けて使用したり、増殖するGにチェーンしての効果適用前に特殊召喚することもできます。また、それぞれ墓地の自身を除外して発動する個別の効果をもっているので、リリース後もアドバンテージに繋げていくことができます。
下級ウィッチクラフトと墓地から除外して発動できる効果は以下の通りです。
ウィッチクラフト・シュミッタ | デッキからウィッチクラフトを墓地に送る |
ウィッチクラフト・ピットレ | 1枚ドローしてウィッチクラフトを捨てる手札交換 |
ウィッチクラフト・ポトリー | 墓地からウィッチクラフトカードを手札に加える |
ウィッチクラフト・ジェニー | 墓地のウィッチクラフト魔法を除外してその効果を適用 |
ウィッチクラフト・シュミッタはデッキから好きなウィッチクラフトを墓地に送ることができる墓地効果を持ちます。ウィッチクラフト魔法カードは共通してエンドフェイズに手札やフィールドに戻る効果を持つので疑似的なサーチとして機能します。
また攻撃力が1800とそこそこ高いのでウィッチクラフトマスター・ヴェールやウィッチクラフト・コラボレーションの戦闘補助と組み合わせるとさまざまなモンスターを戦闘で除去できます。
ウィッチクラフト・ピットレはデッキからカードをドローして手札からウィッチクラフトカードを墓地に送る手札交換効果を墓地効果として持ちます。ウィッチクラフト魔法カードはエンドフェイズに回収できるので一枚手札を増やすことができます。
ウィッチクラフト・クリエイション
ウィッチクラフト・クリエイションはデッキからウィッチクラフトモンスターを手札に加える効果を持ち、下級ウィッチクラフトをサーチして上級ウィッチクラフトにつなげたり、ウィッチクラフトゴーレム・アルルをサーチしてカウンターに備えるという運用ができます。
ウィッチクラフト・デモンストレーション
ウィッチクラフト・デモンストレーションは手札からウィッチクラフトモンスターを特殊召喚する効果です。下級ウィッチクラフトはデッキからしか上級ウィッチクラフトを特殊召喚できないので、手札に来てしまった上級ウィッチクラフトは基本的にこのカードで展開します。
またそのターンに魔法使い族モンスターの効果にチェーンしてカードを発動させなくする効果も持っているので、墓穴の指名者などの天敵カードを無視して下級ウィッチクラフトのリクルート効果を通すなどの芸当が可能です。
墓地肥やしカード
ウィッチクラフト魔法カードは共通してエンドフェイズに墓地から回収する効果を持っています。そのためこれらのカードをいかに早く墓地に集めて手札を強化するか、というのも上級ウィッチクラフトを場に並べるのに次いで重要な問題になります。
特に多用されるのが隣の芝刈りと名推理の2枚で、次いでモンスターゲートも採用されます。
隣の芝刈りは自分のデッキの枚数が相手のデッキの数になるまで墓地に送る効果があり、デッキ枚数を60枚にしておけば最初のターンに20枚もの墓地肥やしを行えます。隣の芝刈りの効果を最大限に活用するためにはデッキ枚数を多くする必要がありますが、上級ウィッチクラフトは下級ウィッチクラフトを使って、デッキからピンポイントにサーチできるのであまりおおきなデメリットになりません。
名推理は通常召喚可能なモンスターがでるまでデッキトップからカードを墓地に送ることができる魔法カードです。相手が事前に指定したレベルとめくられたカードのレベルが一致しなければそのままめくったモンスターも特殊召喚できるので展開の一助にもなります。
名推理は通常召喚可能なモンスターをめくるまで墓地肥やしができるという特性上、最大限活かすためには通常召喚可能なモンスターの採用をある程度絞る必要がでてきます。そのため、増殖するGや灰流うららなどの手札誘発や海亀壊獣ガメシエルなどの壊獣と相性が悪くこれらのカードの採用をできるだけ絞る必要があります。手札誘発は無限泡影、壊獣の代わりには溶岩魔神ラヴァ・ゴーレムで代用することである程度は対応できますが、どうしても先攻制圧への抑止としては弱くなります。
ウィッチクラフト魔法カード
ウィッチクラフト魔法カードは墓地にあれば、フィールドにウィッチクラフトモンスターがいる自分のエンドフェイズに回収することができます。細かいことを言うとこの回収の仕組みは永続魔法とそれ以外とで若干異なります。
永続魔法以外では、同名カードを発動したターンは回収できません。速攻魔法のウィッチクラフト・ドレーピングやウィッチクラフト・デモンストレーションは相手ターンに使えば次の自分のターン終了時には回収できますが、他の通常魔法カードは使用してから回収まで若干のタイムラグことに注意です。
ウィッチクラフト・サボタージュ | 墓地のウィッチクラフトを蘇生 |
ウィッチクラフト・クリエイション | ウィッチクラフトモンスターをデッキからサーチ |
ウィッチクラフト・デモンストレーション | 手札からウィッチクラフトを特殊召喚 |
ウィッチクラフト・コラボレーション | ウィッチクラフトモンスターに二回攻撃と戦闘中の相手のカードを無効化する効果を付与 |
ウィッチクラフト・ドレーピング | フィールドのウィッチクラフトの数だけ相手の魔法・罠カードを手札にバウンス |
ウィッチクラフト永続魔法は固有の効果に加え、ウィッチクラフトモンスターの効果を使う際にフィールドにある自身をコストに使用できる効果を持ちます。この効果でコストにしたターンには墓地から回収することはできませんが、永続魔法としての固有効果を適用したターンでも問題なく墓地から回収することができます。
例えばウィッチクラフト・スクロールの効果でドローしたあと、ウィッチクラフト・スクロールが破壊されて墓地にある状態でもエンドフェイズには墓地から発動することができます。ただし、ウィッチクラフト・スクロールをウィッチクラフトモンスターの効果のコストにした場合は次の自分のエンドフェイズまで回収は先送りになってしまいます。
ウィッチクラフト・バイストリート | ウィッチクラフトは1ターンに一度破壊されない |
ウィッチクラフト・スクロール | ウィッチクラフトがモンスターを戦闘破壊すると1枚ドロー |
ウィッチクラフト魔法カードで特に有用なのは初動札になるウィッチクラフト・クリエイション、手札に来てしまった上級ウィッチクラフトを活用したり手札誘発対策ができるウィッチクラフト・デモンストレーション、破壊耐性を付与して上級ウィッチクラフトの効果を存分に活かせるウィッチクラフト・バイストリートでしょう。
他にも二回攻撃と戦闘時のカードの発動を防ぐ効果をもつウィッチクラフト・コラボレーションはフィニッシャーとして機能することも多いです。ウィッチクラフトは単体では攻撃力が低いのですが、ウィッチクラフトマスター・ヴェールの効果で手札に魔法カードさえあれば攻撃力をいくらでも上げられるので二回戦闘すればかなりの威力を発揮します。
相性のいいカード
魔法罠を無効化する魔術師カード
魔術師の左手と魔術師の右手の二つの魔術師永続魔法は自分に魔法使い族モンスターがいれば相手の魔法・罠カードを1ターンに1回強制的に無効化する効果を持ちます。ウィッチクラフトは魔法使い族で統一されているのでモンスターを場に維持すれば繰り返し魔法・罠を妨害することができます。ウィッチクラフトマスター・ヴェールでモンスターを、魔術師永続魔法で魔法・罠カードを無効化できるので組み合わせて広い範囲の制圧を狙うことができます。
魔術師の再演は墓地に送られた場合にデッキから魔術師永続魔法をサーチする効果があります。このカードはウィッチクラフトモンスターのコストや名推理などの墓地肥やしエンジンで墓地に送られても発動するのでウィッチクラフトテーマのなかで自然に運用することができます。
他にも魔法族の里も強力な魔法無効化効果があるので採用を検討してもいいでしょう。
黄金卿エルドリッチ
ウィッチクラフト魔法カードを墓地に送って相手のカードを除去したり黄金卿エルドリッチを蘇生することができます。
ウィッチクラフト・ハイネは表側表示のカードしか除去できないため、裏側除去にも対応する黄金卿エルドリッチはウィッチクラフトで対応しきれないカードを除去できる貴重なカードになります。
エルドリッチテーマのカードは墓地効果があるものが多く、エルドリクシル魔法カードをコストにウィッチクラフトモンスターの効果を使って墓地効果でアドバンテージを稼ぐというようなシナジーはありますが、ウィッチクラフトのコンボパーツとエルドリッチのコンボパーツが中途半端に手札にきてしまいどちらのテーマの動きもできないというような事故が起こる原因になります。そのため、エルドリッチテーマのカードは枚数を大きく絞るか、いっそエルドリッチテーマからは黄金卿エルドリッチを一枚採用するだけという構築が必要になります。
錬装融合
錬装融合はメタルフォーゼ専用の融合魔法ですが、その効果はウィッチクラフトデッキでは一切使わず、墓地にある時にデッキに戻して一枚ドローできるカードとして運用します。手札の錬装融合をウィッチクラフトモンスターのコストに使用し、すぐにデッキに戻してドローすることができます。
強欲で金満な壺と金満で謙虚な壺
強欲で金満な壺はEXデッキのカードをコストにしてデッキからカードを引く手札増強カードです。ウィッチクラフトは現在マスターデュエルで実装されている範囲ではEXデッキに依存しないので実質デメリットなしのドロー強化として機能します。
同じように金満で謙虚な壺も使用しないEXデッキをキーカードに転用できるのでおすすめです。