パシフィスは相手の行動に反応してトークンを生成して妨害罠カードをサーチする効果をもつフィールド魔法幻煌の都 パシフィスを最大限に活用したパーミッション型のテーマです。
幻煌の都 パシフィス
テーマの中核である幻煌の都 パシフィスは、相手がカードを発動したときに自分の場にトークンを生成する効果と通常モンスターの召喚・特殊召喚時に相手を妨害する効果を持つ幻煌龍罠カードをサーチする効果があります。このサーチ効果は幻煌の都 パシフィスで生成するトークンにも反応するので、相手の発動をきっかけに大型トークンを特殊召喚しつつ補助罠サーチを行うことで、相手を妨害しながらトークンの火力を押し付けるのがこのテーマの基本戦術になります。
サーチできる幻煌龍罠カードにはカード一枚破壊する幻煌龍の戦渦と効果モンスターの効果を無効にして攻撃力を下げる幻煌龍の浸渦の2つがあります。共通して自分の場のモンスターが通常モンスターのみの場合だけ発動できる制限と、フィールドに海、つまり幻煌の都 パシフィスがある場合には手札からも発動できるようになっています。そのため、ハーピィの羽根帚などで事前に除去されたり、たくさん伏せたためにほかの永続魔法・罠カードを置くスペースがないということが起きません。
幻煌龍の戦渦 | フィールドのカードを一枚破壊 |
幻煌龍の浸渦 | 効果モンスター一体の効果を無効にし攻撃力を1000下げる |
なお、それぞれ墓地効果で幻煌龍装備魔法をサポートする効果を持っていますが、パシフィスデッキでは基本的にこれらのカードを採用しません。部分的にこれらのカードを採用する場合についてはこの記事で後述します。
潜海奇襲
潜海奇襲は幻煌の都 パシフィスとかなり相性の良い永続魔法で、幻煌の都 パシフィスで生成したトークンの戦闘補助と魔法・罠カードを破壊から守る効果を持っています。
特に有用なものは魔法・罠カードを破壊から守る効果で、幻煌の都 パシフィスで生成したトークンなど水属性モンスターを除外することでそのターン場の魔法・罠カードが破壊されなくなります。幻煌の都 パシフィスや潜海奇襲はもちろん、ほかの相手を妨害するために採用するスキルドレインなども守れるため、ロックをかなり強固にすることができます。
また、幻煌の都 パシフィスのトークン生成効果はフィールドにトークンがいると発動できない制約があり、幻煌龍罠カードをサーチする効果が発動できなくなるという問題があります。潜海奇襲の魔法・罠カードを防衛する効果を使う際にトークンを除外すればトークンを場からどかすことができ、幻煌の都 パシフィスで即座に新しいトークンを生成してサーチ効果を発動するという動きも可能です。
相性のいいカード
メガロスマッシャーX
メガロスマッシャーXは下級通常モンスターのなかで最大の攻撃力を持っている水属性モンスターで、幻煌の都 パシフィスのサーチ効果を能動的に発動するために有用です。
このカードは予想GUYや化石調査でデッキからサーチすることができるので、自分のターンに幻煌の都 パシフィスを積極的に運用することができます。
バージェストマ・ディノミスクス
バージェストマ・ディノミスクスは汎用除去効果に加えて、バージェストマ共通効果で墓地からのモンスター扱いでの蘇生効果があります。このモンスターは罠モンスターはモンスターの効果を受けない耐性はありますが扱いとしては通常モンスターなので、特殊召喚されると幻煌の都 パシフィスのサーチ効果を起動することができます。
フィールド魔法をサーチするカード
このデッキはなにはともあれ幻煌の都 パシフィスをいかに早く引き込むかにかかっています。そのためフィールド魔法を直接サーチする効果をもつテラ・フォーミング、惑星探査車、メタバースをできるだけ多く採用しましょう。
またエクストラデッキに依存しないので、エクストラデッキのカードを使って手札増強やサーチを行える強欲で金満な壺や金満で謙虚な壺で幻煌の都 パシフィスへのアクセスを高めるのも手です。
妨害効果のある永続魔法・罠
パシフィスでは通常モンスター中心で、さらにモンスターを何度も展開するような動きはありません。そのため普段なら影響範囲が大きすぎて採用できない永続魔法・罠カードも積極的に採用できます。
スキルドレイン | 場の効果モンスターの効果を無効化 |
御前試合 | 場に存在できるモンスターは同じ属性でなければならない |
群雄割拠 | 場に存在できるモンスターは同じ種族でなければならない |
サモンリミッター | 召喚・特殊召喚の回数を1ターンに2回までにする |
次元の裂け目 | 墓地に行くモンスターをすべて除外 |
マクロコスモス | 墓地に行くカードをすべて除外 |
こういった永続魔法・罠カードは潜海奇襲の効果で水属性モンスターを除外すれば相手の除去から守ることができるので罠ロックの中でも安定性がかなり高い部類になります。
スパイラルを採用する場合
幻煌龍 スパイラル自体は効果のない最上級通常モンスターですが、幻煌龍 スパイラルをサポートする装備魔法があり、デッキや墓地から簡単に特殊召喚できます。幻煌龍 スパイラルをサポートする装備魔法は上で解説した幻煌龍罠カードの墓地効果でサポートされるのでこうした装備魔法は単なる戦闘強化というよりはずいぶんトリッキーな運用ができます。
幻煌龍 スパイラルを採用すればより高火力を期待でき、幻煌龍罠カードの墓地効果で装備魔法の効果を活かして連続して幻煌龍 スパイラルを特殊召喚をしフィニッシャーにする、幻煌龍の天渦で特殊勝利を決めるなど戦略の幅も広がります。
しかし、一方でこういった幻煌龍 スパイラルと装備魔法カードが事故要因にもなること、装備魔法の幻煌龍 スパイラル特殊召喚の条件と戦闘でダメージを行わずに的モンスターを除去する効果をもつ潜海奇襲との噛み合わせがあまりよくないという問題もあります。平均的には幻煌龍 スパイラルを使わず妨害札を充実させて幻煌の都 パシフィスのトークンを活用するほうが強いという評価になるかと思います。